撮影会・イベントレポート

2016年

4月

27日

吉住志穂さんのセミナー

写真家・吉住志穂のフォトテクニック~光と色の世界~

写真家への道

 吉住先生は高校時代から写真に興味をお持ちで、コンテストに応募し全国誌に掲載されていた。これがきっかけとなり、写真学校に進まれ竹内敏信先生のゼミに属された。卒業後は竹内事務所に入った最初の女性で、写真に対する思い、写真家としての生きざまを学びつつ4年間勤められ、2005年フリーとなられた。東日本震災前、北上の太平洋写真学校でご一緒された会員も多いでしょう。独立後は花とりわけクローズアップの柔らかい写真のエキスパートとして、写真誌の連載、審査、あるいは講師として御活躍されている。

花のクローズアップ

花のクローズアップの作例を数多く示され、ボケ味、いろどりに感動を覚えられた方も多いと思う。前ボケを利用して主役の花を生かすとともに、手前の雑然としたものを整理している。多重では一枚はシャ-プにし、もう一枚はぼかす。背景に何を入れ、どんな色にするかをイメージしてアングルに注意する。クロ-ズアップでは地面すれすれになることもあり、1 mm 単位での三脚の調整が必要となる。

 写真は自分を映す鏡であり、同じ被写体でも明るい写真か、暗い写真かではイメージが全く異なってくる。被写体を擬人化して喜怒哀楽の花の心を感じてみよう。ご講演にも感情と熱意を込めてお話しになられた。

花は心、種は態(ワザ)

花の心を表すためのいくつかのテクニックを示された。例えば被写体に対して柔らかいイメージを表すため、ハイキーすると白も目立たなくなる。反対に力強さを表すにはアンダーにしてシルエットにするなど思い切って冒険してみよう。ホワイトバランスは色を強調する程度にとどめ、不自然にならないように留意する。背景をぼかす、前をぼかす、あるいは前後をぼかすことで、主役を引き立てるように工夫する。それぞれについて、レンズの選択、絞り、被写体との距離、さらにアングルの取り方を示していただいた。

 

間もなく花のシーズンの到来、被写体を良く観察し、今日のセミナーを思い出しながら、条件を変えて実践し自分なりのデータを積み上げていくことが望まれよう。

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2015年

3月

23日

椎名亮介先生スライド&トークセミナー

平成27年2月22日 日立システムズホール仙台エッグルームで行われた協会総会のときのセミナーの様子です。


テーマは「花と自然風景」で地元白河にて女性会員だけの花を撮る会結成し、教えておられるとのこと。花の撮影は思うようにいかず難しく、特に男性は苦手。最初に風景写真塾「花の取り方」教室で作成したメモ用紙を参加者に配布し、一つの作品に仕上げる撮り方を説明された。

花撮り小道具

1. うちわの活用。表にアルミホイル、裏に黒紙貼付け、レフ板のみでなく、光の調節、遮光にも使用。紐をつけて持参。暑い時期は本来の利用も。

2. 園芸棒2~3本。1本にはUの字のひっかけを付け、背景の邪魔なものを避けるために使用。一人で撮影出来る様にしておく。

3. 霧吹き、但し自然のしずく作りは無理、雨上がりか、曇天時に使用。

花の撮影は表情をよく観察、どこにポイントを置いて撮るか?花の魅力(美しさ)フォルム=姿や形をよく見て撮る。

「花の取り方」7つのポイント

1. 美しい花を探して撮る。(魅力ある模様。開き方もポイント、咲始めと終わり時、姿・形が変わってくる)

2. 複雑な背景は避けて撮る(絞り開放や園芸棒の活用)

3. カメラアングルは花の目線で撮る。(花は低く咲くのでその目線で撮る)

4. ピント合わせは蕊(シベ)をポイントにして撮る。(基本は蕊を中心に)

5. 絞りを開けて背景をぼかして撮る。(花は一輪か二輪かで違いはあるので何枚か条件を変えて撮る)

6. 背景を生かして撮る。(背景色に気を遣う。・彩り、影、木立、水面の光や映り込み等を生かす)

7. ズームレンズは望遠側を使って撮る。(マクロ無い時や遠くにある花を撮るときに活用)

以上のポイントに気を付けて撮影するようお話しされた。また、白い花は明るく+補正して、光の回り加減、影などに気を付ける。一輪の花でも三分割法、構図を気にすることなどのお話しと持参された作品の花の名前、撮影場所、アングルや形、ライン、背景、彩り等花それぞれの撮り方、花撮り小道具の活用した状況等、説明を受けながら62点を、花のある美しい風景作品を22点拝見した。その後、那須岳の美しく、また爽快、豪快、壮絶な四季の風景168点を時間ぎりぎりまで拝見した。春夏編では駒止の滝や峰桜が美しく、4月から登山は可能で秋は人が多いが春は少ないので撮影のチャンスとのこと。錦秋編は1,550mにある鏡ヶ池、や美しい紅葉、ダケカンバ、クマザサと紅葉の調和のある風景などを拝見。10月五日前後が紅葉の見ごろとのこと。霧氷の美しい初冬編では美しい霧氷の風景や茶臼岳の多く見られる噴煙などで、11月下旬が霧氷は綺麗。ケーブルは11月一杯まで運行。厳冬編では気温マイナス25℃くらい厳しく、頂上付近は強風で雪が飛ばされ、岩氷(エビの尻尾)の綺麗な姿が映し出された。最後に自宅2階の窓から写した朝の光に輝く那須岳画像で終了した。


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2015年

1月

31日

丹地敏明先生 スライド&トークセミナー 「写心を楽しむ」

平成26年9月13日に戦災復興記念会館で行われました丹地敏明先生のスライド&トークショーのレポートです。会場の様子と進藤さんのレポートを掲載します。

                                   進藤弘融さんのレポート


今回のセミナーで丹地先生が持参され、上映された画像は187点、タイトル数は20点の多数にのぼり、時間も2時間30分以上になりました。全部掲載は無理なので、要旨だけ記します。

●先生はカメラを始めて50年以上になり、この50年で写真くらい変化したものはない。昔は撮るまでに時間が掛かり、撮ろうと思うとその場面がない、でも、その印象が大事。写真は心で感じたものをいかに早く撮るか。予測して構えて撮るのが一番良い条件。予測が出来ると自分の写真になる。と最初にご挨拶。

●撮るときは線を大事に。直線、曲線、斜線、一本のレンズで近付いたり、離れたり、何枚も撮り、光と影を意識し、バランスを大事にして間をうまく取って自分が一番気持ち良い写真を撮る。

●猪突猛進型のカメラマンが多いが、待つことが大事。変化を予測し、光の変わるのを待って撮る。

●画面の中にも気遣い、気配りを大事に。又、写す時も入ってはいけない処に入って撮る人もいるが、やっちゃいけないことかケジメをつけ、気遣い気配りを忘れずに。

●三脚を立ててからファインダーを見てフレーミングでは時間が掛かる。最初に此処から此処までと決めて、すぐに撮り、徹底的に撮り、記録しておくこと。又、肉眼で見て撮ると動きが見え、それで貴重な瞬間の写真を撮ることが出来る。

●構図を意識して撮っている人がいるが、感じた処を中心に大事にして撮る。最初から構図で撮っては駄目。構図にはまった写真になってしまう。構図は自分が撮りたいものを生かす工夫で後からくるもの。

●残すことを考えて下さい。写真は記録だから二度とない出会いを、残さなくてはいけない今を残す。カメラを持った以上一期一会は必ずある。一期一会を徹底的に追及し残す。記録、出会いを残すことは使命でもある。

●フィルム撮影も意味があるが、デジタルを勉強する時期に来ている。現在プリントはデジタル化され、フィルム用の印画紙が無くなってしまった。できればフィルムとデジタルの両方で撮ると良い。デジタルのRAWで撮影するとJpeg画像と違って情報量を格段に多く持っており、フィルム撮影みたいに出来ちゃう。それがデジタルの魅力。

●ズーミングだけでは撮らない。自分のレンズの最短撮影距離を覚えて、近づいて撮影するなど色々撮ること。近づく癖を付けると面白い作品が出来、楽しめる。

●レンズは万能ではないのでトリミングを考える。1/4~1/8にしてもデジタルでは可能。トリミング出来るところまでやってみる。フィルムもブローニーでは1/2も可。トリミングして良い作品になれば良いし大事、自分を生かすことが出来る。自分の意思が詰まっていればそれが自分を生かせる。

●色の重さ軽さを考え、右側、左側、正面と色々撮る。写真展をやる時、色の重さ、軽さだけでなく、右側からとか、左側とかで撮り方した作品も展示では必要。上・下、左・右の重さ、軽さ等、フレーミングを頭に入れながら撮影する。

●レンズフード取り付けは大事なこと。外からの光を拾って画面内にハレーションを起こし、色が変わってしまう。いわゆる眠い画像になる。外を撮る時はフードを付けて撮る。

2014年

3月

01日

イム流ワイルドフォト

東風協の顧問をお願いしている井村淳先生をお招きして1月19日、総会の日にお話を伺いました。太平洋写真学校北上教室でご指導いただいた会員もおられるでしょう。今回は日本の自然風景とケニアの野生動物のスライドを拝見しました。先生によれば、野生が共通テーマで、人工的ではない手つかずの自然を撮りたいとのことです。

 

 日本の自然風景

 

 屋久島、鳥海山麓など苔むした原生林の写真では、広角で明るめに写したものが印象的。シャッター速度を数十秒にして流れが変わって見える工夫も面白い。神割崎の波の動き、朝日に輝く北上川河口もシャッター速度で異なる印象を与える。月明かりによる風景写真も興味深いが、ピント合わせが難しいので確認しよう。富士山や千畳敷での星空写真には目を見張る。協会の撮影ツアーで何度か挑戦し苦労続きの課題でもあり、特にデジタルでの扱いについても伺った。

 

北海道の動物たち

 

国内で野生動物といえばやはり北海道。ヒグマ、エゾシカ、ナキウサギからエゾフクロウ、丹頂鶴など、動物はすぐいなくなるのでまずオートで撮る。遠くから狙うには前ボケなどを利用して邪魔になる枝葉を目立たぬようにしよう。

 

ケニアの野生動物

 

度々訪れているサバンナの大自然、赤く焼けた背景に写しだされる動物のシルエット。動物を探し、500 mmの望遠にテレコン2つをつけての撮影は、フォーカスもシャターにも緊張するであろう。環境や動物保護の観点から、撮影の地域、時間の規制が厳しくなり、早朝や夕刻の撮影は制約を受ける。ヌーの大群の移動、日夜繰り広げられる生きるための営みに圧倒される。こんな場面を追い求め、そしてひたすら待ち続けるカメラマンの意気が伝わってくる。

 

最後にデジタルカメラカメラの利点や扱いについての質問に詳しくお答えいただいた。

                     (秋葉健一記)

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2014年

1月

15日

写真家秦達夫~ちょいフォト見聞録

 2013年11月15日 青葉区旭ヶ丘の日立システムズホール(仙台市青年文化センター)エッグホールで行われたの秦達夫先生のスライドアンドトークショーセミナーの様子と秋葉健一さんのレポートです。

「写真家秦達夫~ちょいフォト見聞録」

 セミナ-開始前から会場には、風景、お祭り、動物、バイクなどの画像がスライドショーで流されていた。意味ありげなセミナーのタイトル「眼差しの向こうに見える風景」とどうつながるのか興味を持ちつつお話を伺った。印象に残ったいくつかを記す。

アラスカ 全魚眼による天空写真に目を見張る。オーロラは通常緑であるのに、赤いオーロラに出会いカメラに収めるまでの緊張感が伝わってくる。ビーバを捕らえて食するのも生活の一端。

カナダ 木で作られた建造物、すなわち自然に朽ち果てていくものへの思いをこめてトーテムポールを撮る。放置された車に苔むしていく様子をどう思うかは人夫々。

ニュージーランド 日本列島と天候もにているが氷河もある。最高峰のマウントクックは富士山と同じくらいの高さ。紅葉はなく、黄葉となる。天候が変わる時、むしろ写真のチャンスであり、虹に出会うのもこんな時。

尾瀬 時間がとれると尾瀬に行く。雪の重みで折れても上に向かって伸びようとする奇形ブナに出会う。思いがけずの雪に苦闘して三条の滝を往復。絞りを変えてゴーストの大きさを加減して利用してみるのも面白い。

霜月祭り 秦氏の故郷長野のお祭りでは、熱いお湯をかけあう中に自身入り込んで撮影中火傷したことも。集中すると手持ちで1秒のシャッターを切ることも可能で、動感ある写真を示された。

屋久島 長く通い続けておられるこの島については、以前のセミナーで詳しく伺っている。また、写真集「山岳島 屋久島」に纏められている。日本初の世界自然遺産となった屋久島は北海道から九州に相当する植生。雨が多く、沢そして滝となる。場所を研究して天気の動きを読むと珍しい自然現象に出会う確率も上がる。ブロッケンや満天の星も見ごたえがある。

東北あ・ら・かると 今年は特に紅葉が綺麗だった浄土平、八甲田、蔦沼、白神山地の滝、青池、そして蔵王など私どもにも馴染みの深い風景を拝見。撮る目的によってその写真の価値も変わってくる。風景も祭りもその背景や関連を調べることにより、表面に見える写真を越えた意義あるものになる。柔軟な発想で楽しんでいけば、夫々の眼差しの向こうに何かが見えてくる。

(秋葉健一記)

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ラベンダーの丘 秋葉健一
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第37号を掲載いたしました