2013年11月15日 青葉区旭ヶ丘の日立システムズホール(仙台市青年文化センター)エッグホールで行われたの秦達夫先生のスライドアンドトークショーセミナーの様子と秋葉健一さんのレポートです。
「写真家秦達夫~ちょいフォト見聞録」
セミナ-開始前から会場には、風景、お祭り、動物、バイクなどの画像がスライドショーで流されていた。意味ありげなセミナーのタイトル「眼差しの向こうに見える風景」とどうつながるのか興味を持ちつつお話を伺った。印象に残ったいくつかを記す。
アラスカ 全魚眼による天空写真に目を見張る。オーロラは通常緑であるのに、赤いオーロラに出会いカメラに収めるまでの緊張感が伝わってくる。ビーバを捕らえて食するのも生活の一端。
カナダ 木で作られた建造物、すなわち自然に朽ち果てていくものへの思いをこめてトーテムポールを撮る。放置された車に苔むしていく様子をどう思うかは人夫々。
ニュージーランド 日本列島と天候もにているが氷河もある。最高峰のマウントクックは富士山と同じくらいの高さ。紅葉はなく、黄葉となる。天候が変わる時、むしろ写真のチャンスであり、虹に出会うのもこんな時。
尾瀬 時間がとれると尾瀬に行く。雪の重みで折れても上に向かって伸びようとする奇形ブナに出会う。思いがけずの雪に苦闘して三条の滝を往復。絞りを変えてゴーストの大きさを加減して利用してみるのも面白い。
霜月祭り 秦氏の故郷長野のお祭りでは、熱いお湯をかけあう中に自身入り込んで撮影中火傷したことも。集中すると手持ちで1秒のシャッターを切ることも可能で、動感ある写真を示された。
屋久島 長く通い続けておられるこの島については、以前のセミナーで詳しく伺っている。また、写真集「山岳島 屋久島」に纏められている。日本初の世界自然遺産となった屋久島は北海道から九州に相当する植生。雨が多く、沢そして滝となる。場所を研究して天気の動きを読むと珍しい自然現象に出会う確率も上がる。ブロッケンや満天の星も見ごたえがある。
東北あ・ら・かると 今年は特に紅葉が綺麗だった浄土平、八甲田、蔦沼、白神山地の滝、青池、そして蔵王など私どもにも馴染みの深い風景を拝見。撮る目的によってその写真の価値も変わってくる。風景も祭りもその背景や関連を調べることにより、表面に見える写真を越えた意義あるものになる。柔軟な発想で楽しんでいけば、夫々の眼差しの向こうに何かが見えてくる。
(秋葉健一記)
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