イム流ワイルドフォト

東風協の顧問をお願いしている井村淳先生をお招きして1月19日、総会の日にお話を伺いました。太平洋写真学校北上教室でご指導いただいた会員もおられるでしょう。今回は日本の自然風景とケニアの野生動物のスライドを拝見しました。先生によれば、野生が共通テーマで、人工的ではない手つかずの自然を撮りたいとのことです。

 

 日本の自然風景

 

 屋久島、鳥海山麓など苔むした原生林の写真では、広角で明るめに写したものが印象的。シャッター速度を数十秒にして流れが変わって見える工夫も面白い。神割崎の波の動き、朝日に輝く北上川河口もシャッター速度で異なる印象を与える。月明かりによる風景写真も興味深いが、ピント合わせが難しいので確認しよう。富士山や千畳敷での星空写真には目を見張る。協会の撮影ツアーで何度か挑戦し苦労続きの課題でもあり、特にデジタルでの扱いについても伺った。

 

北海道の動物たち

 

国内で野生動物といえばやはり北海道。ヒグマ、エゾシカ、ナキウサギからエゾフクロウ、丹頂鶴など、動物はすぐいなくなるのでまずオートで撮る。遠くから狙うには前ボケなどを利用して邪魔になる枝葉を目立たぬようにしよう。

 

ケニアの野生動物

 

度々訪れているサバンナの大自然、赤く焼けた背景に写しだされる動物のシルエット。動物を探し、500 mmの望遠にテレコン2つをつけての撮影は、フォーカスもシャターにも緊張するであろう。環境や動物保護の観点から、撮影の地域、時間の規制が厳しくなり、早朝や夕刻の撮影は制約を受ける。ヌーの大群の移動、日夜繰り広げられる生きるための営みに圧倒される。こんな場面を追い求め、そしてひたすら待ち続けるカメラマンの意気が伝わってくる。

 

最後にデジタルカメラカメラの利点や扱いについての質問に詳しくお答えいただいた。

                     (秋葉健一記)

 

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